革命なう! 7日でわかるソーシャルメディアガイド
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4なぜ今、NPOがソーシャルメディアを使うべきなのか?1日目誰もが参加できるスケーラブルな情報発信技術を用いて、社会的インタラクションを通じて広がっていくように設計されたメディアである。 個人と個人、個人と組織、組織と組織の間の情報発信が、ウェブサービスを経由することによってそれ自体が意味を持つコミュニティとなり、実社会に広く拡散され、影響力を持ち始めたメディア。twitterやfacebookなどのプラットフォームによって、個人間の情報発信が可視化されやすくなったことにより、SNS(Social Network Service)のネットワーク的な概念を超えて、新たなメディアとして浸透しつつある。かつてインターネットが一般的に利用できなかった時代、NPOは、電話・FAX・郵便を用いてコミュニケーションを行っていました。そしてインターネットの普及によって、その速度と範囲は何十倍、何百倍にも広がり、誰もが双方向に情報をやり取りできるソーシャルメディアが普及した事で、さらなる変革の時を迎えたと言えるでしょう。しかし、あまりに早いインターネットの技術革新に、多くのNPOは適応できていないのが現状です。年配者だけの小規模な団体では、パソコンも携帯もほとんど使わずに活動している事がしばしばです。問題が起こっている現場に最も近く迫り、その解決を目指すのが本来のNPOであるのなら、可能な限り高い優先順位を付けて、意識的にインターネット、ひいてはソーシャルメディアを、「したたかに使う選択肢」を持つべきではないでしょうか? 今やボランティア活動やNPO活動は、多くの企業がCSR(企業の社会的責任)活動の一環として協働が進み、多様化・高度化が進んでいます。そんな中にあって、資金力・技術力のついた活動は、よりメディアにも取り上げられ、インターネットを使う市民にも認知される流れが生まれ、その流れに乗れない活動は、その内容の良し悪しに関わらず、資金源・参加者不足に陥る可能性が高まります。一方で、大手企業や政府に対して批判的な主張を出す活動が認知されにくくなっている現実があります。環境破壊や人権侵害など、山積する社会課題の解決を目指すNPOにとって、ソーシャルメディアの理念(スピリッツ)と技術(スキル)を学び、より進んだ活用方法を獲得する事は、その解決のための速度と範囲を格段に広げる事につながると思います。この「ソーシャルメディアガイド」は、より多くのNPOが、それぞれのニーズに沿ってソーシャルメディアを活用できるようになることを願って作成しました。もし、このマニュアルと出会わなかったらTwitterをやる事もなかった、と言っていただけたら、このマニュアルを作った事は大いなる喜びとなります。ソーシャルメディアを、まだ活用していないNPOに普及する事が、複雑化・深刻化する社会問題の解決につながる事、さらには民主主義国家としての成熟につながる変化を促進する事を願ってやみません。まずはこのガイドの公式サイト「A SEED-TV」をじっくりながめてください。http://www.aseed-tv.orgソーシャルメディアとは(ウィキペディアより)ソーシャルメディアは、さながら「パブ(Public House)」です。多様な人が集い、情報を交換するあり方の進化形と言えるのではないかと思います。「信頼できる情報」と判断する基準を磨き、能動的・批判的に情報を取捨選択する力を磨けるのもソーシャルメディアでしょう。「知る力」を高める「知らなかった事を伝える」「多様な意見をぶつけ合う」このスピードと規模を爆発的に高めたのがソーシャルメディアです。個人であっても、中央政府や大企業に発信力に対抗する可能性を秘めているのがソーシャルメディアと言えます。「伝える力」を高める世論は数の論理が大きく作用します。何かを変えるにあたって、どれだけの人が、その変化を求めているのかを「視える化」し、しかるべきタイミングで社会的合意へとつなぐための手段の一つとして、ソーシャルメディアは大きな可能性を秘めています。今、人々がいかにソーシャルメディアを社会変革に活用していくかが問われているのではないでしょうか。「変える」力を高める
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